マルカワみその天然麹味噌

1、探しつづけた天然麹味噌
 数年前から、純粋培養された麹菌を使わず、昔ながらの方法で天然麹菌による味噌を造っているメーカーを探していました。純粋培養された麹菌が広く使われているとはいえ、少なくても何軒かはあるだろうと思っていました。
 ところが、一軒しかありませんでした。その一軒も特殊な方法で味噌を造っていました。一般的には種麹菌を使う散(ばら)麹で造りますが、大豆を団子状にして麹菌をつける餅(もち)麹で造っていました。
 散麹は麹カビが繁殖しますが、餅麹はクモノスカビなどが繁殖するため、味やにおいに癖のある味噌で一般受けはしにくいものです。チーズに例えれば散麹の味噌はカマンベールチーズで、餅麹の味噌は青カビのチーズのようです。
 また、原材料が無農薬ではなく、無農薬の原材料での委託製造をお願いしましたが、現状の仕込だけで手一杯、とのことでした。
2、40年ぶりに天然種麹造りに成功
 昨年の平成13年5月、福井へ講演のために帰省しました。福井ではオーガニック味噌を造っていることで評判のマルカワみそさんに、以前から一度見学に行ってみたいと思っていました。実家から車で約10分の近さでもあり、講演が終わった後見学に行きました。
 これまで何度もいろんな味噌のメーカーさんに麹菌の実態をお知らせし、天然麹菌で味噌を仕込んでいただきたいとお願いしてきましたが、残念ながらどこも希望をかなえていただくことはできませんでした。
 今回も内心は不安でしたが、種麹メーカーの麹菌の実態を説明させていただいたところ、会長の河崎宇右衛門さんが「麹菌がそんな恐ろしい現状だとは知らなかった。40年前までは自社の味噌蔵に生息している天然の麹菌でで種麹を造っていた。しかし、種麹メーカーから純粋培養された種麹を買えるようになってからは、天然種麹は一切造っていない。大切なことだからこの夏、40年ぶりにチャレンジしてみよう」と言われ、大変嬉しく思いました。
 「この夏造ってみよう」には理由がありました。福井地方では気温が30度以上の日が一週間以上続く真夏の時期に、種麹を造る方法を行っていたそうです。種麹とは麹菌が粉末状になったものです。
 この技術を息子さんの河崎宏社長さんが伝承できるよう、親子で取り組むことになりました。また、河崎宏社長さんは奇遇にも武生高校の私の後輩でした。
 7月に入り気温が30度を越すようになった頃、いよいよ種麹造りが始まりました。やはり40年ぶりなので、最初からうまくゆくはずがありませんでした。何回か失敗を繰り返して8月に入りようやく完成しました。
3、天然麹菌の甘酒は絶品
 その天然種麹を使って味噌を仕込みましたが、できた天然種麹が十分に味噌を造る能力があるかないかはまだわかりません。味噌を仕込んで一年たって天然種麹がよくなく味噌造りに失敗しても後の祭りです。
 そのため、天然種麹で造った米麹で甘酒を造り、おいしくできれば、この天然種麹は十分糖化能力があり、種麹造りは成功したと判断していたそうです。
 そこで早速甘酒を造ってみたところ、大変おいしい甘酒ができ、一安心しました。早速試食したマルカワみその従業員さん達もそのおいしさに皆さん驚いていました。
 今までの純粋培養された麹菌の種麹で造った甘酒と比較すると、今までの甘酒はただ甘いだけでしたが、天然麹菌の甘酒は甘みと共に奥深い旨みが感じられました。
 おそらく米のでん粉を糖化する麹菌だけではなく、米のタンパク質をアミノ酸に変える麹菌なども一緒に繁殖しているからだと思われます。
 社長さんの知り合いに天然種麹を調べてもらったところ、最低4種類以上の麹菌が確認されました。以前まで使っていた純粋培養された麹菌が混入していないか心配だったのですが、それもないことが確認できました。
4、米味噌・米麹・甘酒・白味噌を販売
 米味噌・米麹・甘酒・白味噌を発売しています。ただし、白味噌は市販のものより色が茶色です。市販のものは色をより白くするため、大豆を何回も洗い、大豆の色がつかないようにするそうです。
 しかし、そうすると大豆の旨みも少なくなってしまいます。そこで、大豆は洗いすぎず、旨みを残して仕込んでいるため、少し茶色になっています。米味噌と白味噌の原材料は藤本農園の有機米、金沢農業の有機大豆、木曽路物産の自然湖塩天外天、天然種麹、地下水です。米麹と甘酒の原材料は藤本農園の有機米、天然種麹、地下水です。


問い合わせ先
マルカワみそ株式会社 担当:河崎 宏
〒915-0006 福井県武生市杉崎町11−44
電話:0778-27-2111 FAX:0778-27-2877

商品名 内容量 価格
米味噌 750g 850円
白味噌 400g 450円
米麹 500g 650円
甘酒 500g 650円
(送料別・消費税別)

送料は、北海道1000円、それ以外の地域の本州・四国・九州は一律600円となります。沖縄は大きさにて運賃は変わります。(夏季時には別にクール代がかかります。)

支払い方法は代金引換のみです。(代引手数料は当社負担)

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